――「心理学とは何か」ーー


「なんで自分、さっきあんなこと言ったんだ…」を説明してくれるのが心理学

テスト前になると、急に部屋を片づけたくなったりしませんか。
明らかにスマホを閉じるべきなのに、なぜか「あと5分…」を3回くり返したり。

頭では「やめた方がいい」と分かっているのに、
心と行動が全然いうことを聞かない。

その「よく分からない心の動き」を、ちゃんと説明しようとする学問が心理学です。

心理学は「心のふんわりした話」ではなく、ちゃんとした“研究”

「心理学」と聞くと、

  • 人の心を読む占いみたいなもの
  • 恋愛テクニックを教える本
  • ちょっとそれっぽい名言集

みたいなイメージを持つ人もいますが、
本来の心理学は、もっと理科っぽい学問です。

ざっくり言うと、心理学者はこんなことをします。

  1. 日常の「なんで?」を見つける
    • 例:「人はどうして行列に並びたがるのか?」
    • 例:「一度決めた意見を変えたがらないのはなぜか?」
  2. ちゃんと予想(仮説)を立てる
    • 「きっと、まわりに合わせたい気持ちが強いからじゃないか?」
    • 「認めたくないプライドがあるのかもしれない」など
  3. 実験や調査で確かめる
    • 条件を変えて、行動がどう変わるかを見る
    • アンケートを取る、反応の速さを測る…など
  4. 結果をまとめて、「こういうとき、人はこうなりやすい」と説明する

たとえば、
「テスト前に部屋を片づけ始める」のも、
心理学的には不安をごまかしたり、
“やってる感”を出して自分を落ち着かせる行動
として説明できます。

やっていることはだいぶ人間くさいですが、
考え方はかなり理科寄りです。

有名な心理学者たちは、何をしていたのか

名前だけ有名な人も多いので、
このサイトの内容につながりやすい人を、
身近な例と一緒にざっくり紹介します。

フロイト:心の「裏アカ」を研究した人

ジークムント・フロイトは、
**無意識(自分でも気づいていない心の領域)**を重視したことで有名です。

  • 嫌なことを忘れたふりをしている
  • 夢の内容に本音がにじむ

など、「表では言わない本音」が心のどこかにある、
という考え方を広めました。

今の心理学から見ると「さすがに言いすぎでは?」という部分もありますが、
「自分の心は、自分が思っているほど単純じゃない」
という発想は、今の認知バイアスの研究にもつながっています。

パブロフとスキナー:習慣やクセの「育ち方」を調べた人たち

犬にベルを鳴らしてエサをあげ、
そのうちベルを鳴らすだけでよだれが出るようになった…
という有名な実験をしたのが、イワン・パブロフです。

  • ある刺激(ベル)
  • ある反応(よだれ)

がセットになる仕組みを調べました。

そのあと、B.F.スキナーはハトやネズミを使って

  • ボタンを押したらエサが出る
  • 何回かに一回だけエサが出る

など、報酬のルールを変えながら、
**「どういうときに行動がクセになるか」**を研究しました。

「アプリの通知」や「ゲームのガチャ」で、
つい何度も開いてしまう仕組みは、
このあたりの考え方がベースになっています。
(ハトの実験を知ると、「自分、わりとハト寄りかも…」と思う人もいます)

カーネマン:人の「考え方のクセ」を数字で示した人

ダニエル・カーネマンは、
人の判断や決断のミスをたくさん調べて、
後にノーベル経済学賞まで取った心理学者です。

  • 損をするときほど冷静じゃなくなる
  • 「なんとなく」の印象に強く引っ張られる
  • 一度決めた考えを変えたがらない

といったクセを、実験と数字で示しました。

このサイトで扱っている

  • 確証バイアス
  • ハロー効果
  • コンコルド効果(サンクコスト効果)

などの「○○バイアス」の話は、
まさにカーネマンたちが広めた考え方のど真ん中です。

心理学は「他人を操る技術」じゃなくて、「自分の取扱説明書」

「心理学」と聞くと、
モテテクとか、相手を思い通りに動かす裏ワザを思い浮かべる人もいます。

でも、このサイトで扱っている心理学は、

他人をコントロールするための道具
というより、
自分と他人を少しマシに理解するための道具

に近いです。

たとえば…

  • ハロー効果
    → 見た目や肩書きだけで、その人の中身まで決めつけていないか?
  • 初頭効果
    → 第一印象だけで、その人を「いい人/ダメな人」で分類していないか?
  • 確証バイアス
    → 「自分の考えが正しい」証拠だけ集めていないか?
  • コンコルド効果
    → もうやめた方が得なのに、「ここまでやったから」と引き返せなくなってないか?

こういう「心のクセ」を知っておくと、

  • 勉強のしかた
  • 友だちとの付き合い方
  • SNSとの距離の取り方
  • 将来の選び方

まで、じわじわ効いてきます。

心理学は、
**「いい人になるためのマナー講座」**でも、
**「人を操作する黒魔術」**でもなくて、

「ああ、自分の頭の中で、今こういうバグが起きてるな」

と気づくための、
**“心のデバッグ用ツール”**みたいなものです。

このサイトで目指している心理学

このサイトが扱いたい心理学は、ざっくり言うとこんな感じです。

  • 学校・部活・バイト・SNSなど、高校生の日常で起きているモヤモヤ
  • 心理学の実験や概念(バイアス・効果)を使って言語化して
  • 「だからこう感じるんだ」「こう考えると少し楽になる」と
    自分で自分を説明できるようになる

「難しい専門書」よりも、
「ちょっと気が利く解説つきの日記」に近いかもしれません。

続きを読みたくなった人へ

ここまで読んで、

「確かに、自分も結構“心のクセ”に振り回されてるかも…」

と少しでも思ったなら、
もう心理学の入り口には立っています。

このあと読むなら、例えばこんな記事がおすすめです。

どれも、
「あるある…」「やっぱり自分もやってた…」と
ちょっと笑いながら読めて、
でも読み終わるとすこしだけものの見え方が変わるはずです。

興味が向いたタイトルからで大丈夫です。
あなたの心のクセを、一つずつ“発見”していきましょう。